今日はこれから子ども速読講座です。
毎月第2回目は
ミクロレベルの読解力を鍛えるための
「文法トレーニング」をおこないます。
これまで8ヶ月にわたって
(本当は半年で終わらせたかったのですが…)
「わけてつなぐトレーニング」を
おこなってきたのですが、
いよいよ今月から、
本格的に「読解」に迫っていきます。
テキストは出口汪先生の『論理エンジン』。
大人向けの論理エンジンは
本当に「論理力」を鍛えるような
トレーニングになっているのですが、
子ども向けは「読解力ワーク」に近いテイストです。
それでも「あえて論理エンジンを使う」のには
ちゃんと理由があります。
それは、このワークが
マクロ読解(理解)
⇒ミクロ読解(理解)
という2段階構成で、
子どもに読解演習に
取り組ませることができるから。
最初に2から3ページの課題文が
掲載されています。
これをまず30秒から1分を目標にして
速読(通読)させます。
そしたら返り読みをさせずに、
そのまま内容把握チェックのテストに
取り組ませます。
複数の選択肢があり、
それが本文の内容に適合しているか
チェックする問題だったり、
本文の段落の並び順にしたがって
番号を付けさせる問題だったり、
細かな理解ではなく、
ざっくりと文章のあらすじを
つかめているかどうかを問う
問題になっています。
マクロレベルの理解度を
チェックするわけですよ。
この最初の問題で、
速読技術の適切な使い方を
体感させるのです。
これまでは
「あー、速く読めるよねー」
という以上の速読の使い道が
子ども達には理解できなかったと
思うんですよ。
えぇ。
でも、この問題集に取り組ませると、
「スピードとフォーカス(読み方)を
コントロールできるとメリットが大きいよね」
という、速読を使うメリットが
リアルに体験できます。
これでようやく「単なる速読」から
「フォーカス・リーディング」になります。
テキストには、
「ざっくり通読」の問題の後、
段落ごとに課題文が再掲されており、
それを熟読した上で、
細かな表現などについての問題を
解いていきます。
ミクロレベルの読解力を
チェックするわけですね。(^^*
まぁ、速読トレーニングとしては
マクロレベルだけのチェックでも
いいのですが、
あえて、このミクロレベルの読解テストを
することで、
ざっと通読した後に、
丁寧に読み返すことで、
楽に、しかも緻密に精読できるという
手応えを感じることができます。
下読みをした上で、本ちゃん読みをする。
このフォーカス・リーディング式の
2回の重ね読みのパワーを体感させよう、
というわけです。
ただ、せっかく速読トレーニングの
一環として取り組ませますので、
最初に一通り問題(設問)に目を通させ、
その後に課題文を読み直させるようにします。
これでトップダウン型の読解を
より明確に体感できます。
フォーカスが明確で、
しかも下読みした後なら
読むのがすごく楽!
という体験をさせたいところです。
といっても、
そういうトレーニングは学校で
やっていませんので、
慣れるまでには時間がかかると思いますが。
ということで、
ことのば・子ども速読講座はここからが本番。
ちなみに、トップの画像の「4年生」のテキストは、
問題部分だけをカッターで切り取っています。
表紙と答えは指導者が持っておいて、
答え合わせを手軽におこなえるように
しています。
この、答え合わせの時は、
どこが間違っているかを指摘せず、
「○問、間違いがあるよ」とだけ
伝えます。
そうすると、すべての問題を
丁寧にやり直すことになります。
間違えた問題だけを伝えると、
択一問題であれば、
頭を使わずに消去法で
適当にやり直せてしまいますからね。
こちらも参考にしていただければ幸いです!
※この問題の解き方についても
拙著『子どもの速読トレーニング』に
解説してあります。