子ども時代にどう身につけさせる?情報に煽られない・騙されないための情報リテラシー

昨日、「調べ学習」に関する記事を書いてみたわけですが、これに関連して、とても気になる話を。
 
ほぼ1年前の記事なのですが、日経新聞(2015.03.25付け)にこんな記事が掲載されていました。

★ネットで情報収集 子供は苦手
※以下、抜粋

  • あらかじめ整理された情報を読み取る問題は正答率が高かったが、複数のページから目的に応じ情報を探し出す問題の正答率は低かった。
  • あらかじめ整理された複数の情報を読み取る問題は小5:62%、中2:84%が正解。
  • 複数のウェブページから情報を見つけ出し、関連づける問題は小5:9%、中2:43%

簡単にいえば、1つの資料だけを読んで理解し、整理することはできるけど、複数のページに分散している情報を統合して判断材料とすることができていない、と。

さらに、情報を整理してプレゼンテーションソフトでスライドを作成する問題だと正解は3割台。
 
これはインターネット活用の問題でもありますが、根本的に情報リテラシー教育の問題です。
 
様々な文献にあたり、情報を収集しておいて、それを比較したり整理・統合したりする経験をしていないと、そりゃいきなり問題を出されても解答できませんよね。
 
恐らく、昔もありませんでしたが、今、この情報化社会になっても、本当の意味での情報(リテラシー)教育というものはおこなわれていないのでしょう。
 
昔からありがちな調べ学習あるあるといえば…

  • 出典の正しさ、情報の真贋を吟味することなく丸写しする。
  • 複数の書籍群を俯瞰することなく、分かりやすそう、きれいにまとまってそう、というだけで書籍を選択する。
  • まとめの作業に、複数の書籍から引いてきた情報の精査、吟味、比較検討という能動的な思考・思索がない。
  • レポートやスライドの作成においても、何をどう配置して何を伝えるか、それで何を伝えたいか、そこから何が分かったか、どんな課題が残ったかという発想がなく、単なる拾ってきた情報のつぎはぎをする。

いやー、自分の小学校時代を思い出します。(苦笑)
 
しかし、30年前とは時代が全く違うわけですよ。
 
昔なら、図書館に出向いて調べるしかなかった作業が、タブレットを引っ張り出してくれば事足りる気がしてしまう時代です。
 
しかも、その真偽も、それを提供している人の意図もよく分からない情報があふれるネット世界。
 
これからのネット社会で、煽られる、騙されず、主体的に判断できる能力を養うことは、学校教育に期待されるすごく重要な要素だと考えるのですが…。
 
学校がやらないなら、自分でやるしかない?(^^;
 
夏休みまでの課題ってことにしますかね。

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