こんにちは。読書と学手法のナビゲーター、寺田です。
いよいよ新学期が始まりました。(^^)
新しいクラス、新しい担任の先生、新しい友達、
そして新しい勉強と体験への期待が膨らみますよね。
当たり前のことですが、学年が上がると
勉強内容が難しくなります。
これは小学校であれ、中学、高校であれ同じ。
その時に、難しくなった内容を
スムーズに理解できるよう、
最大限の配慮と支援をしてやりたいものです。
その鍵を握るのは何か?
1つには集中力。
気を散らすことなく
先生の話を聴く、テキストや参考書を読む。
そういう力です。
もう1つは理解力。
聞く・読むの核心的な力ですね。
聴解力、読解力ということばで語られます。
とりわけ読解力は重大です。
聴解力も、読解力がベースになっていると
考えられるからです。
親として、指導者としては、
丁寧に「この話、分かってる?」と
確認しながら学習を進めさせなければなりません。
そしてその時、例えば「読めた?」という問いに
「うん、読めた」
と答えたからと言って、それを信じたらいけません。
学校教育における「読めた」は、
多くの場合、
- 知らない文字がなかった
- 読めない漢字がなかった
- まったく未知の単語がなかった
というレベルに過ぎず、それで何とかなるような
パターンテストで、それなりの点数を取れる経験を
してきたために、そのような状態を「読めた」と
思ってしまっているに過ぎないのです。
もし、あなたのお子さんが、
- 国語の読解問題が苦手
- 算数の文章問題が苦手
- 親や先生の説明が伝わっていない?と疑わしいシーンがある
などの状況があるなら、
「この子は、本当に読めているの?」ということを
丁寧に確かめた方がいいかも知れません。
実際、学生の(小中高大を問わず)5割程度の
学生さんは文章が読めていない可能性があると
言われています。
気になる方はこちらの記事などどうぞ。
[blogcard url=”https://www.kotonoba.jp/column/students-were-defeated-by-ai/”]
いや、5割なんて低く見積もりすぎだろうと
私は考えておりますが…。
ひとつ言えることは、
学校教育では読解力は
基本的に身につかないってこと。
そして残念なことに、自然に身を任せた状態での
読書をどれだけ積み重ねても
やっぱり読解力は身につかないってこと。
念のため付け加えますと、まったく読まない子と週1冊読む子を比べると、国語力などの学力には大きな差が見られます。
問題は週1冊を超えてもほとんど読解力は高まらず、むしろ学力が下がる傾向が(若干)見られるってところなんですね。特に小学校高学年になると、読書量は語彙に影響しないという研究結果もあるんです。
そういうことを理解した上で、
家庭での学習でも、塾に通わせるのでも
検討した方がいいのではないでしょうか。
だって、基礎的な読解力が低ければ、
先生のしゃべっている解説は
多分、頭をすり抜けて忘却の彼方…。
文章問題を何回繰り返しても、
新しい問題と出会った瞬間に崩壊…。
…ということになるわけです。
ぜひぜひ、指導者の皆様、保護者の皆様、
目の前で勉強にがんばって取り組んでいる
子どもたちは、本当にテキストに書いてあることを
理解できているのかな?
そういう厳しいチェックの目を持っておきましょう!