黒板まわりのデコレーションは学力を上げる?下げる?

四方山話・コラム

小学校の先生は、クラス(教室)環境を充実させるのに、とても熱心です。
少しでも子どもたちの学習意欲を刺激したいと考えているわけですが…。それが必ずしもプラスの効果を発揮しているとは限らないようです。
 
例えば、過去にADHD(注意力欠損)的な状態で課題を抱えているお子さんを連れて、面談に来られた親子がおられました。
面談中も目をキョロキョロさせてしまう子、その子は目から入ってくる情報に気を取られがちだってことが分かりました。
 
話を聞いていくと、学校の黒板周りもコテコテと貼り紙やら何やら貼ってあるそうで、どうやらそれに気を取られて、授業に集中できない状況に拍車がかかっているようでした。
 
そういう子が極端なだけではないのかという指摘も可能です。しかし、実は多くの子が、多かれ少なかれ教室内のコテコテしたデコレーション(ポスター、標語、化学式の表、年表、地図などなど)に気を散らせてしまっているということが、研究の中で分かったそうです。
 
昔から「教室環境を整える」という意味で、地図を貼ったり、英語のポスターを貼ったりすることは推奨されてきました。
日本の小中学校であれば、時間割やら係活動の表やら、クラスのスローガンやらが最低でも貼ってあります。どうやら、そういうものも気を散らす可能性があるというわけです。
(ま、具体的に何がよくて、何が悪いのかというところまでは分からないわけで、可能性としてっていうレベルですけど!)
 
その論文が紹介されているのがこちらのブログ。

論文そのものはこちら。

その紹介されているブログの方に、ざっくりこう説明されています。

The researchers found that children in the highly decorated classroom spent more time off task than those in the minimally decorated classroom, which in turn led to a reduction in learning.
─────────
▼寺田的てきとー訳▼
(めっちゃデコられているクラスと、ミニマルなデコられクラスと比較した)研究者たちは、めっちゃデコられているクラスの子どもたちは、シンプルなクラスの子らと比べて、作業から気をそらしている時間が長いということを明らかにした。結局、学習の効果が減っていたわけだ。

 
最初に「ADHD的な子」の話を書きましたが、そういう子はもろに影響を受けますし、そうじゃない子も、実は影響を受けている可能性が高いわけです。
 
もし、お子さんが「あなたの子どもは気が散っている」とか「どうも集中できていない」とか、そういう指摘を受けることがあれば、「ひょっとして、黒板環境に問題があるのでは?」という可能性もぜひ考えてみてください。
 
ちなみに、その面談に来た親子には「多分、視覚情報に刺激を受けやすいようなので、学校の先生にお願いして、前の黒板のまわりの掲示物を最小限にしてもらってください」とお伝えしました。ついでに「家で勉強するときも、何もデコられていない壁に向かって勉強するようにさせてみてください」と、アドバイスさせてもらいました。
 
親御さんも、先生も、子どもたちが何に気を散らしているのか、ぜひ冷静に観察してみてください。可能なら、その原因を排除してやりましょう。
 
といったところで、また!


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