ビジネス速読術講座の最終日。
受講者全員が非常に高いレベルの速読技術をマスターしつつあります。
速読技術は、確かなノウハウと正しい努力があれば、誰でも修得可能です。
ただ、この「正しい努力」が難しいんですね。
これまでに1500人を越える社会人のみなさんの速読指導をして参りましたが、激しく高い成果を上げる人には共通の心の習慣、独特の努力のしかたがあることに気が付きました。
ただし、「激しく高い成果」というのは、絶対的な基準で考えるものではありません。
例えば、実際にこういう方がおられました。
「27歳・女性・これまでの読書は年間3冊未満、学生時代はほぼゼロ」。
普通に考えたら、こういう人は「そこそこの成果」で終わりがちなんです。
なにしろ、速読以前の読書が脆弱なんですから。
でも、その女性はその方が目指しうる最高レベルの速読技術をマスターしてしまいました。
あまり難しすぎないビジネス書を10分で1冊読んで、その内容を隣の人に語る。
ちょっと難しめの本を丁寧に読んで40分で読み終える。
そんなすごい成果を上げたんですね。
ただ、その女性も含めて、最終的にすごい成果を上げる人が、最初からすごいわけではありません。
それでも、最初から「あー、この人はすごい成果を上げてしまうんだろうなー」と思わされるものがあるんです。
それはどんなものなのか?
ヒトコトで言うなら「エジソン・マインド」です。
(私が今、思いつきで書きました。すみません。)
エジソンの、この言葉に表現される心の習慣。
I have not failed, not once. I’ve discovered ten thousand ways that won’t work.
■寺田のてきとー訳
私は失敗というやつをしたことがない。ただの一度だってね。
うまくいかない方法を1万通り見つけたことはあるんだがね。
── Thomas Edison
うまくいかない人は、自分の「できない感覚」「できていない部分」にフォーカスして、物事を見てしまいます。
数値として表れた結果とか。
そして「全然できてない」「できるようにならない」と焦ります。
学校のテストでもそう。
「できた」か「できななかった」かの二分法で見てしまう。
あるいはテストの点数に一喜一憂してしまう。
できなかったら、点数を取れなかったら、意気消沈してしまう。
でも、テストで大切なことは、自分の勉強法の課題を発見して、「次によりよくなるヒント」を手に入れることなんですね。
テスト問題も「結果が正解か不正解か」よりも、「解答のプロセスはどれくらいスムーズだったか」の方が大切です。
何事においても「失敗」とか「ダメだ」という評価は存在せず、ただ「次につながる材料」があるだけ。
エジソン風に言えば、
「私は、テストで悪い点数を取ったことなんて一度もない。
よりよい未来につながるたくさんの課題を発見しただけだ。」
ということなんです。
事実、速読講座で高い成果を上げる人は、常に楽しそうに取り組みます。
自分の内面の変化を繊細に受け止めるだけ。
「できた、できてない」という余計な価値判断をしない。
内側に生まれる変化こそが、間違いなく成果につながる証拠だということを理解しているんですね。
多少、袋小路に入ってしまったとしても悲観しません。
北極星を見失わなければ、間違いなく自分はゴールにたどり着けると確信しています。
こういうマインドを子どものうちから、徹底的にインストールしていきたいものだと、常々思います。
だから、子どもが良い点数を取ってきたときはプロセスにおける努力を誉める。
だから、子どもが悪い点数を取ってきたときは「勉強法の何がいけなかった? どうしたらよくなる?」と問いかける。
だから、何かをやらかしたら「この事態を回復するには、次の一手として何をしたらいい?」「こうならないためには、次から何に気をつけたらいい?」と次善の策、改善策を考えさせる。
常に「今の小さな失敗も成功も、未来の大きな成功につながる大切なヒントなんだ」って、前向き、未来志向の思考回路を、子どもの頭と心にインストールしていきたいものです。
繰り返し繰り返し。
親自身がそういうマインドを身につけた上で、ね。(^^)
追伸
もう1つ、エジソンの言葉を贈ります。
Our greatest weakness lies in giving up. The most certain way to succeed is always to try just one more time.
■寺田のてきとー訳
一番やっかいな弱点ってさ、あきらめるってことにあるんだよな。
成功に向かう一番確かな方法って、いつだってあと一回試すことなんだけどね。