新年度からの「子ども速読講座」の中に
作文の時間を用意する予定です。
もともと、ことのばでは、「読書」を次のように考えています。
- 言葉のつながりを分析的にとらえるミクロ視点の読解力。
- 大きなストーリー展開を把握するマクロ視点の読解力。
- 根拠をもって自分の意見や感想を語ることができるコメント力。
ですので、最終的には、
本を読んで自分の意見をまとめるとか、
感想をロジカルに語れるとか、
そういう「出力」までが速読講座の中に入ってくるのは、
ある意味で「当然」と考えています。
ただ、小学生というのは、
ほとんど「文章の書き方」を学びません。
ですので、何を度のレベルから指導したら、
文章を書けるようになるのか、
その点で、まだまだこちらも情報不足、経験不足。
もう少しリサーチが必要ですね。
とりあえず、3年前までおこなっていた
小学校1、2年生対象の「4段落100文字作文」を
改訂しながら、小学校高学年の子ども達に
ふさわしい形にして、取り組ませようと思っています。
その時の4段落、100文字というのは、
こんなフォーマットでした。
- 1.話したいテーマに関する、ざっくりとした紹介
- 2.テーマに関して、自分が注目したポイント、論点の提示
- 3.そのポイントについてのつっこんだ記述、感想を交えた展開
- 4.そのテーマに関する感想、今後への期待
これは日記的な文章を書くために
用意したフォーマット。
実際の作文講座では、さらに数種類の
文章タイプに応じたフォーマットを用意する予定です。
この「フォーマットを用意する」というのは、
すごく重要なことだと思うわけです。
型にはまって何度も文章を書いていくうちに、
その型をやぶる、個性的な文章が書けるようになっていくものです。
最初から型ぬきにして、適当に書かせても、
何を書いたらいいか分からないストレスが大きくなり、
文章が書けずに途方に暮れてしまいますからね。
今、アメリカの小中学生が学ぶ、
文章読解のワークや、作文のワークを
取り寄せているのですが、
あちらの小学生はロジカルな文章の読み書きを
かなりしっかりとやっているようです。
しかも、その大前提となるロジカルな思考についても、
様々なフォーマット(図)を持っており、
それに言葉を当てはめながら思考展開の
トレーニングをしているようなのです。
どんな技術を学ぶにせよ、
まずは型にはまって何度もトレーニングを
繰り返すことは「基本中の基本」と言っていいでしょう。
ことのばの子ども速読講座でも、
まずは本の感想文を、
上記4行フォーマットのアレンジ版を使いながら、
少しずつフォーマットのバリエーションを増やし、
子ども達の「書く力」を養っていきたいと考えています。