今日は毎月恒例、小学校の読み聞かせボランティアの日。
小学校4年生を過ぎると、どうしたら子ども達の気持ちを
ぐいっとたぐり寄せられるか、毎回真剣勝負です。
相当、読む練習もしますし。
今回、5年生のクラスで読んだのは怪談。
☆「くうきにんげん」
別におどろおどろしさもなく、物語も挿絵も
どこか透明感のある、静かな物語。
語り手は、タイトルの「くうきにんげん」。
ラストで分かるようになっているのですが、
2人のくうきにんげんが、読み手に語りかけるような
口調で進んでいきます。
「くうきにんげんを しってるかい?」
「しってるかい?」
「だれも きづいていないけれど、
このよには くうきにんげんがいるのさ。」
物語は、最後までヤマもなく、
ひたすら静かに静かに進んでいきますので、
朗読も、あまりメリハリを付けたり、抑揚を付けたりせず、
ひたすら静かに静かに、語り口調で読んでいきます。
ただし、「間(ま)」だけはたっぷりとって、
余韻というか含みを持たせるようにして。
子ども達に妄想するチャンスを
十分に与えながら。
最後も、本当にしずかに終わります。
一見すると、さわやかそうにも見えてしまう絵で。
この、そよ風にそよぐカーテン。
本当はそこに女の子が立っていました。
後には、何事もなかったかのように、
ただただ静かな景色が残される・・・。
その余韻を大事にして、
子ども達がいっそう妄想を膨らませられるように、
ゆっくりと本を閉じます。
次の本に移ろうとしても、
硬直したまま呆然としている子がいましたので、
わざと目の前の呆けた男子に声をかけ、
余韻を断ち切ってから次の本へ。
さすがに、ホラーの余韻を残したまま
授業に入るのはかわいそうですので。(笑)
ちなみに、4年生の時に読んで異色の方向で
好反応だったのがこちら。
☆「いるの いないの」
もう、なんと言いましょうか。
京極夏彦さんのストーリーと、
町田尚子さんの挿絵が最高のタッグを組んで、
子ども達に襲いかかります。
これも、相当練習をして臨みましたが、
途中で女子の悲鳴が2度ほど上がるような、
そんな内容。
こちらも高学年の読み聞かせにお薦めです。
そういうホラー系のお薦めは終わりにして…
後口直しの絵本は、オモシロ系絵本作家、
長谷川義史さんの『まわるおすし』
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こちらはリズムよく、声にも張りを持たせて、
わざとらしく抑揚を付けつつ読んでいきます。
しばしば笑いも起こります。(^^)
こういう何でもない日常をおもしろく描いた絵本は、
純粋に楽しんで読めますので、とってもステキですよね♪
こちらも高学年の子達にも読んでやっていいのかと!
ちなみに来週は1年生の読み聞かせ。
1年生には定番の絵本を読んでやります。
ということで、お薦めの読み聞かせ絵本のご紹介でした!