小学校で「起業家」教育?

今週初め(2016.07.26)の日経新聞朝刊に、「小学校で起業家教育」と題した記事が掲載されておりました。
 
記事によると小学生向けの「起業家教育」が注目されているとのこと。
 
大学生に、ではなくて小学生に、です。
 
記事によると「チャレンジ精神やリーダーシップを育むことができる」のだそうですよ。
 
文部科学省としても費用の助成という形でその普及を後押ししているんだとか。
ちなみに、文科省が作った起業家教育のパンフレットがこちら。

[blogcard url=”http://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/downloadfiles/jireisyu.pdf”]

この中にもこんな紹介文があります。

高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力の育成のための教育手法です。

これまでは教育の世界で職業のことを学ぶというと、せいぜいご近所の会社とかお役所にまぎれて、どうでもいい事務作業とか販売業務のお手伝いをするとか、幼稚園や保育園にいって保育体験をするとかその程度でした。
 
大人の現場には触れるけど、見られるのは「断片」という状態。
 
今回の記事にある起業家教育は生徒たち自らが、市場調査を行い、商品を企画し、出資者を募り、制作販売までおこない、儲かれば配当まで出すという本格的な起業体験です。
 
仕事ってどんなものなのか、ものを作る、商品を売るってことはどういうことなのか、その全貌が垣間見られるに違いありません。
 
これってすごいことですよね?
 
普通に生活していると、経済活動の断片しか見ることのできませんから!
学校の勉強も、学ぶ喜びや、それが社会生活につながる実感と切り離され疎外されていますし。
 
経済活動やものづくりの「はじめからおわりまで」を体験でき、その中で世の中と関わったり、友達と協力しあったりといった体験ができれば、子どもたちの生き方、学ぶ姿勢も大きく変わりそうな気がします。
 
大人だって、自分の活動が社会とちゃんとつながっている実感、喜びを持てている人って、そう多くないかも?
 
子どものうちからそれが体験できたら、あらゆる活動が、単なる作業(task)から意味のある仕事(calling/job)に変わるのではないかという期待が持てます。
 
ひょっとすると将来の働き方にもいい影響があるかもしれませんよね。(起業志望が増えるかどうかは別として。)
 
いずれにせよ、これまでのように与えられた作業を機械的にこなすのではなく、自分の頭で考え、人と協力して価値を生み出していく人材を育てようと、教育行政も本気になってきたのかもと思うと、ちょっと嬉しくなりますね。(^^)

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