現在、中3生の指導をしておりますが、
やはりというべきか「国文法」で悩む子がいます。
まぁ、悩みますよね。
自分の中学時代を考えてもそうでした。
まず「分からない」感覚。
そして「分かったとしても、問題として出されると悩む」感覚。
それをどうクリアして「分かるし、できる!」に変えていくか?
うちの教室で指導している方法をご紹介します。
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0.やや薄めの国文法の問題集を用意する
モチベーションを落とさないために、達成感を味わわせながら進めるため、できるだけ易しい問題メイン、しかも薄くてあっという間に終わりそうな問題集を選びます。
取り組むごとにページの上の角を切り落としながら「やった範囲の見える化」をすると、心理学で言う即時強化の原則が働き、先に進める意欲がアップしていきます。
1.「解説」を気軽に読ませる
苦手意識を持っている子は、解説を読みながら「めんどくせ!」って思ってしまいます。
「全然、分かってないし、憶えてない」てな感じですよね。
それでネガティブな気持ちになってしまうと、勉強が進まなくなります。
ですから「へー、そうなんや。ふーん。」くらいのノリで、とにかく気楽に解説を読ませます。
分かろうとしない、ただ確認するだけでOK。
ここが第一段階。
2.基本問題に取り組ませる
だいたい解説とセットで、基本問題とか基礎演習みたいな問題があります。
それに取り組ませます。
これは「テスト」ではなく「実際のテストでの出題パターンを確認する」つもりで気軽に体験させます。
分からなかったら、今、読んだばかりの解説を確認させましょう。
それでも分からない場合は、後回しにして、すべて解いた後で答えを確認。
今、分からなかった問題は答えを写しながら、なぜその答えになるのかを確認。
間違えた問題も、正しい考え方を確認。
大事なコトは「できていなくて問題なし」で、「今、そういう状態だ」ということに過ぎないって、クールに認識させることです。
3.解説+基本問題を3周取り組ませる
面倒くさがらせず、そこそこ丁寧に解かせます。
さっきもできていたところは「これはこうだったね」という程度に。
さっき間違えた問題は「さっきはこう間違えたけど、正しくはこうだよね」というくらいで。
解説だけ読んでも無機的・抽象的過ぎて「分かりづらい」と感じていたことも、問題を何度も解いていくうちに、どういう文脈でどういう問われ方をするのかが、腑に落ちて分かるようになってきます。
3回目でも解けない(間違えてしまう)問題があったら、付箋を貼らせておき、後で指導者が手を入れましょう。
その上で4周目以降は、「間違えた問題だけ」に絞って、ノートに丁寧に問題を写し、考え方、解法のステップを丁寧になぞりながら解かせましょう。
4.発展問題に取り組ませる
発展問題も「チャレンジ・体験」という位置づけで取り組ませます。
問題を丁寧に読み、丁寧に解かせるようにしますが、10秒以上考え込むのはNG。
分からない問題は付箋を貼っておいて、後で解説を読みながら解くことにします。
大事なコトは、前と同様、「出題のパターン、解答のパターンを学ぶ体験をしている」と考えさせること。
これはスムーズに解けて正解した問題は1度でクリアとして扱い、間違えた問題だけを2周目以降取り組んでいきます。
すべてがクリアになったら終了です。
5.ちょっと難しめの問題集にトライ!
応用問題という位置づけで、新しい問題集を用意しましょう。
同じような問題でも、出題の角度が変わると頭を使うことになります。
今回の狙いは「角度の違う問題に、頭を使いながら取り組む」ことです。
ただし、1問につき10秒以上、考える時間をかける必要はありません。
解説は必要に応じて読み、基本問題、標準問題、応用問題にも丁寧に取り組んでいきます。
このとき、悩んだ問題、間違えた問題には印を入れておき、「解き直し」の対象とします。
これで、すべての問題をスムーズに正答できるようになるまで繰り返します。
6.まとめ的お話
このやり方なら、文法が苦手な子でも、まったく負荷がかかりません。
しかも短期間ですべての範囲を終えることができるので、「ステップアップ感」「達成感」が味わえて、モチベーションがキープしやすいというメリットもあります。
この原理となる解説はこちらの記事をどうぞ。
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