■放送
■ご挨拶
おはようございます。塾に頼らず「学ぶ力」が育つEdu cafeラジオ、寺田正嗣です。
元中学・高校教師であり、現在は速読・読書指導と学習法指導をしている寺田が、塾に頼らず、子どもが自分から勉強を楽しんでやる、やった分だけ学力が伸びるそんなお話を、毎日ゆるりとお届けしていきます。
第6回目の本放送では、「定期テストで自己ベストを更新する勉強法《国語編》」というテーマでお届けします。
■本編
改めまして、おうちでできる学び方コーチ、寺田正嗣です。
ちょっと想像してみて欲しいんですよ。
子どもが、塾に行ったわけでも、特段、すごく勉強したわけでもないのに、なんか急に成績が上がってきた…っていうわけですよ。
いわく「授業を聞いてたら、普通に理解できて記憶に残るようになってる」って。
そんな我が子の静かなる進化をさりげなくサポートしていけるよう、今日も学んでいきましょう。
さて「国語のテスト対策」って、意外とおろそかにされがちな部分なんじゃないかなって思うんですよね。
塾の先生とか、塾に教材を配信している業者さんのトップなんかからも相談されたことがあります。
実際、国語力って言われると、どこかつかみどころがないわけですよ。
親としても、というか学校の先生やら塾の先生ですら「本くらい読みなさいよ」くらいしか言えなかったりします。
ですが、残念ながら「本を読む」ことに国語力を高める効果はないんですよ。
もちろん、「読書量がまったくゼロ」と「週1冊」を比べると大きく差が付きます。週1冊なら最近の「朝読」でクリアできそうですよね。でも、それは最低ラインを作っているだけで「国語力」とりわけ、中学校以上の説明文を含む国語には通用しません。
じゃ、どうしたらいいか?
特に今回は「定期テスト対策」ですので、定期テストの点数アップに直結しつつ、将来的な国語の成績アップにつながる勉強のやり方を伝授したいと思います。
まず、現状の国語の成績がどういう状況かわからないわけですが、もし「国語、ちょっとまずいぞ」という感じ、うーん、定期テストで70点取れていないくらいをイメージしていますが、その場合は、国語の教科書をちゃんと読んでいない可能性があります。
なので、そこからケアをしていく必要がありますので、まずは教科書をゆっくり丁寧に音読させてみてください。中高生だと「自分でやるわ」というと思いますので、アドバイスだけしましょう。
「わりかし早口で教科書を音読して、とちらなくなるまで繰り返すといいらしいよ」って。
教科書の文章が長い場合は分割して構いませんし、1日で流暢に読めることを目指す必要はありません。毎日、1、2回読むようにしても大丈夫。とちったところは、何度か繰り返すようにします。
通して読んだ回数が3回になったら、ここで作業をします。
説明文なら「指示語」と「接続詞」を丸で囲みます。どれが接続詞で、どれが指示語かわからない場合は、学校の先生に教えてもらうようにいってください。
そして次の音読の時は、その指示語や接続詞が何を結びつけているんだろう、何を指しているんだろうって思いながら音読します。
これが小説なら「登場人物の感情」が読み取れる行動や動作あるいはリアクションに線を引きます。そして、音読しながら、何がきっかけでこんな反応をしたんだろう、どんな気持ちなんだろうって考えながら読むようにします。
指導者がいない場合、あまり厳密に考えても仕方がないので、「考えながら読めばいいよ」って伝えてください。
考えながら読むと、モニタリング機能が発動します。これがとても重要なのですよ。
これで教科書がスムーズに、できれば抑揚をつけて読めるようになったら終了です。
本当に内容がわかって読んでいたのかどうか、学校のワークブックなどを解いて確認です。
解けなかった問題は、答えを覚えるのではなく、「どこに着目して読めばよかったのか」を解説で確認した上で、3日後にまた解き直します。
教科書攻略はこんな感じです。
他にも語彙、漢字、こぶん、漢文などもあると思いますが、そのあたりは漢字の勉強法で解説した「隠して思い出す」やり方で取り組ませるといいですね。
■終わりに
ということで、第6回目となる今回は「定期テストで自己ベストを更新する勉強法《国語編》」ということで、効果的な教科書の音読トレーニングについてお話させていただきました。
小学校の定番の宿題のような「とりあえず音読」だとなんの学習効果も期待できませんが、こういう早口でっていう負荷をかけたやり方とか、接続詞・指示語を意識して、というような読み方はモニタリング機能を鍛える効果がありますので、おすすめですよ。
ということで、今回もお聞きくださり、本当にありがとうございました。
明日は、もう少し発展させて「読解ってどうやったら鍛えられるの?」というテーマでお話しします。
もし、これをお聞きのあなたが、お子さんの勉強について何かお困り事や悩み事があるようでしたら、ぜひコメント欄で自由に質問、相談してください。
いただいたご質問とご相談には、科学的な知見と私なりの指導経験を元にお答えしていきたいと思っています。
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では、今日もお互い、実り多い時間を過ごして参りましょう。いってらっしゃい!