新聞も読書?読書をさせる上で意識すべきポイントって何?

読書力・読解力

こんにちは。読書と学習法のナビゲーター、寺田です。
 
以前から「読書量は学力と比例しない」という話を書いています。

これは別に私が主張しているわけではなく、
実際にそういうデータがあるんですよね。(^^;
 
先日、学校の先生にその話をしたら、
えらくムキになって「そんなことはありませんよ!」と
ご自身の学校で、読書活動を推進した結果、
いかに子ども達が変わったかを力説なさっていました。
 
まぁ、その体験も嘘ではないと思います。
変わった子もいただろうと思います。
 
問題は「それが普遍的で科学的かどうか」です。
 
人はそれほど冷静、客観的にものごとを観察できません。
その偏ったフィルターで見たもの、体験したことを根拠にして
価値あることのように語るのは危険です。
 
そういう「狭い経験」って、一切の根拠になりません。

the plural of anecdote is not data“ 
(逸話=体験談の集積はデータにならない)

なんですね。
 
もちろん、私も含めて現場の人間は、
7割方間違っていなければ断言してしまうというスタンスの方が、
読み手(受け手)に伝わりやすくなりますので、
「方便(一つの仮説)」として主張もします。
 
しかし、それはあくまで「仮説」であって、
「まだ更新途中」という前提で語るもの。
 
そこは混同したくないものですね。(^^)
 
 
それで、なんです。
 
確かに「読まない生徒」よりも「読んでいる生徒」の方が
学力は高いわけですが、
「読書量が1冊より2冊の方が学力が低い」わけです。
 
これはいったいなぜなんだろう?って思うわけです。
 
これについて、面白い論文を見つけました。
 
こちら。
⇒研究論文「読書習慣が語彙知識に及ぼす影響
 
この論文では、冒頭でご紹介したブログの
「ひとまずの結論」としていたことについて、
こんな形で一つの方向性を示してくれています。

新聞のみ,もしくは小説のみといった単一ジャンルのコーパスよりも2つのジャンルを合わせたコーパスの方が連想語の再現性能が高いことを示唆している.(p.117より)

あくまで「語彙(知識)が伸びる」ということではなく、
実験の中での1つの結果を示しているに過ぎないのですが、
「2つのジャンルを合わせた」方が学習効果が高い可能性を
示唆しています。
 
 
なお、この論文の中で、面白い結論が出ておりまして、
それは、

新聞を読んでも、語彙は増えないっぽい

ということ。
 
もちろん時事ネタに絡む言葉は手に入るでしょうが、
いわゆる豊かな言葉を作る語彙のお話として。
 
これについては、Zwaanという方の論文を引いて、
こんな風に解説していますl

我々が「新聞を読もう」と思って文章を読む際には,一つ一つの単語にはそれほど注意を払っていない可能性を示唆している.

新聞を読むこと(読ませること)は、
もちろん、社会に関心を向けさせたり、
テレビよりも詳しいデータを参照したりする上で
非常にいいことだろうと思います。
 
でも、それは読書の代わりにはなっていない、
というわけですね。(^^)
 
新聞には新聞の読み方、処理の仕方を考えよう、
というふうに理解してよろしいかと!
 
ということで、
思い込みで「こうしたらいいだろう!」と
決めつけてしまわず、あれこれ試行錯誤しよう!
科学的な根拠を下敷きにすることが大切だよ!
というお話でした。

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