なぜ「(普通と違う)テスト後の見直し」の必要性が理解されないのか?

先日、こんな記事を書きました。

[blogcard url=”https://www.kotonoba.jp/blog/to-do-after-examination/”]

簡単に言うと、テストが終わった後に、
間違った箇所のやり直しをすることには
あんまり意味がないよね。
 
やるべきは、自分のやった勉強の方法の
振り返りだよねって話。
 
これが思いの外、理解されません。(笑)
 
「でも、間違えた箇所をやり直して、
 正しい知識、正しい理解を身につけることも
 大切ですよね。」

 
「寺田さんの記事を読んで、
 子どもと一緒に、テストの間違った箇所を
 一緒に解き直してみました。」

 
そんなコメントとか感想をいただきます。(汗)
 
 
なぜ、「間違い箇所のやり直し」ではないんだ!
という主張が理解されないのか?
 
 
学力という考え方が根本から違うから、
私の説明が意味不明なんですよね。
 
見ている世界が違い、
使っている言葉が違うんです。
 
 
テストの後の「見直し、やり直し」を
間違えた問題を正しいやり方で解き直すこと、
正しい答えを確認すること
だと考えている人にとって、
学力というのは「授業で憶えた知識の量と正確さ」なんですよ。

学力アップのためのテストのやり直し
=不正確だった知識・理解を正確にすること

↑こんな感じ。
 
でも、私はそう見ていないわけです。
 
私の考える学力は「学ぶ力」です。
 
それは、自分が何を知っていて、
何を知らないか把握する力
であり、
 
その知らないこと、解けない問題を
自分なりのやり方で克服し、
分かる(できる)ようになる力
なんです。
 
その観点からすると、試験の点数というのは、
自分の勉強のやり方を評価する1つの数値に過ぎません。
 
学力を評価するということは、
イコール、自分の勉強のやり方(方法・戦略)を
評価すること
でもあるのです。
 
この観点からすると、

学力アップのためのテストのやり直し
=どういう勉強のやり方をしたら、
 その結果になったのかという
 「プロセス」の見直し&再構築

ということになります。
 
 
間違えた問題をやり直して、
正しい知識を確認できたとしても、
それ、次の試験で生きませんよね?
 
そして、間もなく忘れてしまいますよね?
 
学習して、一時的に点数が取れたとして、
それが時間の経過とともにリセットされるとしたら、
それは何も学んでないのと大差がありません。
 
 
でも、勉強のやり方を評価して、
次の試験に向けての作戦を立て直せれば、
必ず次の試験に生きてきますよね?
 
恐らくそれは、試験勉強に限らず、
何か目標を達成する上でも生きてくるはずなんです。
 
「自分が課題に立ち向かおうとしたやり方は正しかったのか?」
そんな評価ですから。
 
 
私たちが子どもに身につけさせるべき学力というのは、
そういう、何かを成し遂げる力であり、
未来を切り開くための力であり、
そのために自分を成長させる力、変えていく力なんです。
 
 
学校という場所は、どんなに「新しい学力観」とかうたってみたところで、
やっぱり知識や理解という、手っ取り早く数値化できるモノサシで
子ども達の学力を測りたがります。
 
同時に、そういう昔ながらの学力観で育った親たちも、
「これからはそれじゃだめだよね!」と思ったところで、
やっぱりその発想からなかなか抜け出せません。
 
まずは「学力って何?」という部分の発想を入れ替えないと、
「試験のやり直し」も含めた勉強のやり方は
変わらないってことなんですね。
 
んで、あなたが子どもに身につけさせたい
学力って、どんなものでしょう?
 
ぜひ、そこから考えてみてくださいませ!

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この記事を書いた人

フォーカス・リーディング主宰者

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