定期考査直前、ラスト3日間の「つめ」

今日から東京に来ております。
 
教室に通う中学生の半分(といっても3人)が、今日で中間考査終了。
 
今回、直前になって詰めの甘さが露呈して、前日(昨日)になってビシビシと追い込むことになってしまいましたので、その件をシェアしてみようかと。
 
昨日は「教えない」をモットーとすることのばとしては超珍しく、1時間も英語の指導をしてしまいました。
しかも「教科の内容、問題の解き方を教える」スタイルで。
 
試験のテクニックを伝授するという意味では、「解き方の指導」は重要ですので、いずれやろうと思っていたのですが、予想外に定期テストでやることになってしまいました。
 
ちなみに、一昨日書いたように、ちゃんと指導はしていたんです。えぇ。

[blogcard url=”https://www.kotonoba.jp/learning-tech/last-3days-before-regular-exam/”]

 
では、どこに「詰めの甘さ」の要因があったかと言いますと、端的に言えば、「どこまでやれば「完成」といえるか、分かっていなかった」ということに尽きそうです。
 
1つには、これまでしっかりとテスト勉強をしたことがなかったというのが、大きく響いています。
「完全に、スピーディーに、原理・解き方まで解説できるレベル」に届かず、何度もやり直して「その問題の解き方を憶えてしまった」のを、それと勘違いしてしまったようです。
 
なので、問題をひねられると「これ、見たことない!」と焦ってしまい、考えれば解けたはずの問題も解けないという事態に陥ります。
 
私がそれを予測して、何度も問題のバリエーションを増やして(問題集を数冊用意するなど)、丁寧に粘り強く解く練習をさせればよかったということでもあります。
 
ただ、時間が限られている以上、「同じ問題を繰り返す」のと「新しい問題に挑戦させる」のと、そのメリット・デメリットの計算ですからね。
 
今回は、試験範囲がとても広かったため、新しい問題に挑戦させていくより、解き方のパターンなどを完全に自分のものにしてしまった方がメリットが大きいと判断したわけです。
 
 
もう1つの問題。それは、上に書いた「丁寧に粘り強く解く」というスキルの欠如。
文章問題を読み解く「読解力」の欠如と区別が難しい部分ですね。
 
数学や理科の問題であれば、抽象的に表現されている問題文を、図や式に落とし込めず撃沈。
国語や英語であれば、何をどう答えて良いか分からず撃沈。
 
勉強に苦手意識を持っている子は、ちょっと見たことがない問題に遭遇すると「あ、分からない!」と頭を抱えてしまい、それ以上、粘って読もうとしません。
 
だから、読解の力も、「解く」力も鍛えられていないわけです。
 
問題文が苦手な子も、計算が苦手な子も、往々にして「書く」という作業を軽視してスルーしてしまうんですよ。
「頭」で考えようとするんですね。困ったことに。
 
でも、どんな教科でも、思考は基本的に「頭」と「手」でおこなうもの。
紙に書き出せってやつです。
 
これを思考の外化って呼びます。
頭の思考力のキャパは驚くほど低いわけで、それを紙に落としてやることで、眼で見て操作できるようになります。
 
一読して難しそうに思える問題文も、要素を分解して、図に落とし込む練習をするだけで、「なんだ、簡単じゃん」ってことになるものです。
 
そういうトレーニングは受験勉強として10月からやっていく予定だったわけですが、来週からさっそく、みっちりとやっていくことになりそうです。
何しろ、基本はしっかりと入れ終わった状態ですのでね。
 
 
ということで、定期考査の仕上げの「つめ」の作業。
どのレベルを目指すのかは、長期のスパンで考えることでもありますが、「丁寧に粘り強く解く練習」は重要ですね。
 
ただし!
 
そういう演習になれていない子に、この作業をやらせるときは、いきなり「時間をたっぷりかけて解け」というのはNGです。
 
やはり、最初は丁寧に分解の仕方、図への落とし込み方をパターンとして体得させる必要があります。
ここでも「習うより慣れろ」ですね。

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この記事を書いた人

フォーカス・リーディング主宰者

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