国語力を短期間でアップさせるために、毎日やるべき30分ワーク

2020年の高大接続改革(入試改革)に向けて、すでに福岡県立高校の入試でも文章による解答を求める出題が増えてきています。
 
これまでも学力の基本は国語にあり!ということは、誰しも認め、そしてそう語られて来ました。
しかし、これからますます「国語力」抜きにして学力を語ることができない時代になってきます。
 
逆に国語力さえあれば、情報がこれだけ氾濫し、無料あるいは格安で何でも手に入る時代ですから、お金をかけなくても何でもできてしまいます。
 
誤解を怖れずに言ってしまうと、小学校時代は、そこさえケアできていれば、わざわざ塾に通わせて無駄な「勉強技術」とか「知識」なんてものを身につけさせる必要はまったくありません。
 
むしろ、そういうベースとなる部分を置き去りにして、勉強技術を仕込むのに精を出しすぎると後で子どもが苦労することになります。
 
なぜか?
 
学校にも塾にも「国語の力を伸ばすメソッド」がないからです。
そして、受験が射程範囲に見えてきて「大事なのは読書習慣です」とか、「最終的には言葉のセンスです」とか、救いのないアドバイスをされて終わったりします。
 
社会だの数学だのは、国語力があれば、あとで技術的に、短期間でいくらでも伸ばすことが可能です。でも国語はそうはいかないんですね。
 
最近、塾の先生方からも、保護者の方からも、塾に学習システムを入れているASP本部の方からも、「切実な問題」として相談されるのは「国語指導」の方法論です。
 
もちろん、私もまだ仮説段階ですし、学術的な研究による裏付けが追いついていないのですが、現段階で手応えのあった(実際に成果が上がった)やり方を「暫定的なまとめ」としてご紹介します。
 
現状と目指すものによって、やるべきことは様々ですが、どれも「毎日30分」を目途に取り組ませるといいですよ。(^^*

「国語力」という言葉の定義

究極的には「文章を読んで、相手の意図を理解し、それに対して求められるリアクションを言葉もしくは行動で返すことができる力」です。
 
文部科学省の定義に従えば、その中核にあるのは

考える力,感じる力,想像する力,表す力から成る,言語を中心とした情報を処理・操作する領域

です。
 
これが実際には「読む」「聞く」という入力と、「書く」「話す」という処理・出力してとらえられ、学習の現場で語られることになります。
 
さらに、入力のステップで必要になるのは、

  • 語彙力(言葉、漢字)
  • 文法・語法といったミクロレベルの読解力(文・文章を理解する力)
  • 構成を把握するようなマクロレベルの読解力(文章を理解する力)

といった要素であり、処理・出力のステップで必要になるのは、

  • 論理的思考力(分析力,論理構築力など)、感性・想像力といった理解力
  • 伝わる論理と表現を選び、言葉・文字として表現する文章表現力

といったものです。

1.超短期的な「国語の定期テストの点数」の上げ方

とりあえず、「国語が苦手」という生徒の点数を短期間で手軽にアップさせるのは意外と簡単です。
 
なぜなら国語に苦手意識を持っている生徒は、その苦手意識ゆえ、そして「国語って勉強のやり方が分からない」という思い込みもあって、あまり勉強をせずに試験に臨んでいることが多いからです。
 
私が国語指導で必ずさせるのは、次の3つのみ。でも、これだけで定期考査の点数が20-30点くらいは簡単に上がります。

1-1.国語のテキストの音読

○音読の回数

国語が苦手な子は、だいたい教科書を読んでいません。だから、それをケアするだけで成績が上がります。
 
何回くらい読ませるのか? ── 何回でも、スムーズに、抑揚を付けて読めるようになるまで

○作業はするの?

3回読んだあたりで、接続詞と指示語を丸で囲ませます。
その上で音読続行。
 
ただし、接続詞の前後の文意のつながり、転換などを意識することと、指示語が指している言葉や表現を意識させて。

1-2.漢字のトレーニング

これはまぁ基本ですね。
ただ、正しいやり方でやらないと時間が無駄になります。
音読を3回くらいこなした後で取り組んだ方が楽かも知れません。
 
漢字の学習法についてはこちらをどうぞ。

1-3.学校指定のワークを使った読解の演習

国語の試験で問われる読解力というのは、かなりのレベルで「技術」として学ぶことができます。
それを、学校の(試験範囲に指定されている)ワークの問題を使っておこないましょう。
 
答えを単純丸暗記するのではなく、解き方とそのポイントを理解させるのです。
 
だから最初はスムーズに解けない問題は、解説を読みながら「なるほど、だからここを選ぶのか!」という具合に、解説を読みながら答えを記入するというくらいでOKなのです。
2回目以降は、解き方のポイントを思い出しながら、答えを探し出し、求められるフォーマットで解答する練習をします。
 
合計で3-4回繰り返して、すべての問題を躊躇せず正答できるようになれば終了です。
 
場合によってはこういう工夫も必要ですね。

ちなみに読解問題を解く技術は、こちらで学ばせましょう。お薦めですよ♪
 
ドラえもんの国語おもしろ攻略 読解力がつく
ドラえもんの国語おもしろ攻略 読解力がつく (ドラえもんの学習シリーズ)

2.長期的に国語力を上げたい場合

自由自在に読んで書けるようにしたいと思ったら、やはり長期のスパンで考えなければなりません。
小学校3-4年生が始め時です!

2-1.とことん本を読ませる

量をこなせばいいというわけではありません。こちらの記事を参考にどうぞ。

小学校の4年生になったら集中力アップトレーニングを兼ねて速読トレーニングをさせると、ストレスが減って読書量を飛躍的に増やすことができます。
 
速読と読書量の増やさせ方については、こちらの書籍をどうぞ。
 
『子どもの速読トレーニング』
子どもの速読トレーニング

2-1.文章の型、表現の基礎力を強化する

読書と並行して、あるいは3ヶ月ほど本を読んできた後に、文章の型、表現の型を学ばせるためのワークをさせましょう。
お薦めはこちらです。
 
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕

2-2.思考力・表現力を強化する

作文力もスポーツと同様、やり方を理解しながら、後は体当たりで量をこなすことで確実にレベルアップが可能です。
 
思考力と表現技法をセットで学べるのがこちら。

国語脳ドリル 作文王スタンダード
国語脳ドリル 作文王スタンダード (頭のいい子を育てるドリルシリーズ)

3.中期(3-6ヶ月)で国語力の底上げをしたい場合

なんだか短期・長期・中期という区分がばからしく思えますが、要するに「短期ほどターゲットが明確ではなく、長期ほどじっくり取り組む余裕がない(例えば、もう中学2年生になっている!とか)場合」という感じでとらえてください。
 
3ヶ月程度かけて、先生の話を十分に理解し、吸収できるだけの力を身につけさせたいとか、文章を咀嚼して吸収できるだけの力を付けさせたい、とか。
もちろん、上記の「短期」や「長期」と合わせ技で取り組めると、より効果的です。

3-1.音読・筆写に取り組ませる

小論文指導、社会人の文章指導の経験からいえば、短期で読む力、書く力を付けさせるには、これが一番即効性があります。
 
ただし、何をどう読むか、書き写すかが問題であり「とりあえず、何でもやればいい」のではありません。
 
小中学生であれば、そこそこの短編作品を使いましょう。
例えばアンデルセン作『絵のない絵本』とかね。
 
『絵のない絵本 』
絵のない絵本 (若い人の絵本)

 
中学生であれば、せっかくなので教科書の文章を使ってもいいかと。
定期考査対策と兼ねられて一石二鳥ですね!

○取り組ませ方

次の5ステップで取り組ませます。
1回の取り組みは30分程度に収まるようにしたいので、1回につき1-2ページくらいで切るといいでしょう。
 
1.まずゆっくり丁寧に音読。
2.分からない言葉があれば辞書で調べる。
3.できるだけ抑揚を付けて音読。
4.原稿用紙に筆写(400字で収まる分量でOK)
5.流ちょうに、抑揚を付けて読めるようになるまで音読

3-2.名作の朗読を聞かせる

本を読むのが苦手なお子さんとか、「耳からの方が入りやすいかも」という場合にお薦めなのがこちら。
 
ウォークマンに文学作品の朗読をコピーして、ちょっと早め(1.5倍速から1.75倍速程度)のスピードで再生します。
 
こちらのプレイリストは、芥川龍之介作『河童』の全編を1.7倍速に加工したものです。

早めのスピードにすると集中力が必要になりますし、脳(前頭前野)が活性化しますので、言葉をアタマにインストールするのには有効だと考えられます。(あくまで仮説)

ちなみに文学作品の朗読はこちらで無料で手に入ります。
ありがたく活用させてもらいましょう。

あえて「ウォークマン」と名指しをしたのは、再生スピードのコントロールができること、スマホと違って気を散らす要素がないことという2つの条件が揃っているからです。

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なお、ここで紹介した2つは、あくまで「入力」でしかありません。読んだり聞いたりしたものを咀嚼したり、出力したりする機会を用意できると、なおいいのですが、とりあえず「言葉をインストールする」ことを目的として取り組ませてください。

まとめ

ということで、国語力を高め、国語の成績を上げるためにやるべきことをいくつか紹介してみました。
 
ちなみに、ことのばの子ども速読講座・読書講座では、これらのことをその子の課題に応じてアレンジしながら取り組ませています。
 
そして、長期的に考えれば、やはり「読書にどう取り組ませるか」をメインに考えるべきだと考えています。
 
ことのばでの数値目標は「年間150冊」。
とはいえ、もともと読書が苦手な子であれば、そう簡単に実現できませんので、「最初は週1冊、慣れてきたら週2冊」くらいを目標に、少しずつ読書の時間・量を増やしていけるよう導いています。
 
ことのば流こども速読トレーニングを、お子さんにやらせてみたい、塾で採用したいという方はご相談くださいませ。(^^*

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