パズル道場で算数的(論理的)思考力って本当に高まるの? | 子ども速読&学習法指導による自律学習支援教室「ことのば」 | 子ども速読&学習法指導による自律学習支援教室「ことのば」

パズル道場で算数的(論理的)思考力って本当に高まるの?

学習法・学習指導

小学校低学年向けの「パズル道場」という教材が塾でも広く採用されています。
 
先日、あるお母さんに、こんな相談を受けたんですね。

「塾でやっているパズル道場というのが面白そうだし、論理力が付くって説明されたんですが、やらせてみる価値はありますか?」

私からの答えは「さぁ、なんとも・・・」というだけ。
 
不思議なことに、あれで論理力が付いたとか、思考力が付いたとかいう話はあまり聞かないんですよ。
印象でいうと、もともと出来る子が、いっそう洗練させられたとか、考え方が整理できてきたとか、そんな感じ。
 
私の指導体験も踏まえて、子どもに思考力を付けさせるために親・指導者が意識すべきことを整理してみます。

パズル道場が「無駄」というわけではなく・・・

ちなみにパズル道場というのは、こんなテキストとしても販売されています。

[amazonjs asin=”4424230015″ locale=”JP” title=”算数パズル道場 理論とトレーニング―算数のセンスを伸ばす”]

実はよくできた教材です。感心するくらいに!
問題があるとしたら指導のあり方ですね。はい。
 
ことのばでも、4年前に「パズル道場」のテキストを子ども達に1冊ずつ与えて、取り組ませていました。対象は小学校1年生の子ども達。
 
目的は3つ。

  • 1.粘り強く思考する力を身につけさせること。
  • 2.筋道立てて考える力を身につけさせること。
  • 3.試行錯誤する癖を付けさせること。

ただ、パズル道場って、感覚的にとける問題だけささっとやっちゃって、そうじゃない問題はひたすら体当たりで解いてしまうということが起こります。そうすると、いつまでも答えにたどり着けず撃沈したり、パズルの前に沈黙してしまったり・・・
 
それでは単なる暇つぶしにしかなりませんからね。

私がやっていた工夫を少し紹介します。といっても、それで大きな成果が上がったとかいうつもりはなく、単に上記の目的を達成するためにやった試行錯誤がこんなものでした、という程度です。
 
とはいえ、子ども達は少しずつ、考える力が上がってきたことは間違いなく、それなりに間違っていないとは考えています。

1.とにかく自力で取り組ませる。

基本はこれですね。当たり前ですが。
安易に答えを教えてやりません。

2.適宜、ヒントを与える。

煮詰まっている子どもには、「考え方」の糸口を与えられるようなヒントを与えます。
あくまで「考え方のヒント」を。
「一番簡単に決まるマスはどれ?」
「○○が決まったら、次に何を考えたらいいんだっけ?」
「ここに2を置いたら、後はどうなる?」
みたいな感じですね。

3.手を動かして試行錯誤をさせる。

アタマで考えているだけだと、すぐに思考が停止します。
そこで、紙を切ってパズルや立方体などを作らせて、実際に操作しながら試行錯誤する体験をさせます。

4.難しい問題はホワイトボードに大きく図を書きながら一緒に考える。

初めて挑戦する問題で、あまりに難しい問題があったら、それだけは一緒に考えていきます。
ただし、思考の手順が分かるように、丁寧に順を追って説明した上で、もう1度、テキストで自分で取り組ませます。

5.自力で正解した問題は、「答えがそうなった理由」を語らせる

すべてをやる必要はないと思いますが、子ども達がひらめきレベルで解いた問題も、それを言語化して語れるように促しておきたいところです。感覚的にできただけだと、高いレベルの問題で途方に暮れ、思考の手がかり、発展性が得られませんからね。

まとめ的なお話

これらの工夫で「筋道立てて考え、解決に向けて一歩ずつ進めていく」体験を踏ませていくわけです。
私たちは何もないところで思考が広がることはなく、思考の手順、思考の方法を学ぶことで考える力を付けていくものなんです。
 
だから、大事にすべきは「自分で考える」ことと同時に「考え方を身につけられる」ことなんですね。
 
その上で、「日常の問題を同じように考えられるかどうか?」ということも意識しておきたいところです。
何か思考を求められる場面で、筋道立てて考えたり、仮説を立てながら推論したり、そんな思考が働くかどうか。
 
何か考えなければならない時に「パズル道場でもやったみたいにさ!」という感じで、子ども達の中に「体験を活かす」感覚ができてくるといいのですが、そのためには何度も何度も、難しいと感じる問題を考え抜いて正解に到達した経験を与える必要がありそうです。
 
そこには、指導者の側の根気も必要です。

パズル道場を次につなぐ・・・

可能なら、小学校1、2年生でパズル道場をさせたら、あとは「文章問題集」に移った方がいいかなというのが正直なところです。
小学校3、4年生までは当該学年の算数文章題集に取り組ませておいて、5年生から発展的な学習として中学入試問題に取り組ませてもいいですね。
 
例えば、こちらの旺文社の問題週は「中学入試」になっていますが、読書力があれば小学校3年生、4年生から取り組んでいくことが可能です。

[amazonjs asin=”4010109513″ locale=”JP” title=”中学入試 算数文章題のまちがえるところがすっきりわかる”]

この問題週はあまりマニアックな問題が含まれておらず、算数的な思考力の「基礎」を手に入れる(あくまで考え方のバリエーションを学ぶというスタンス)のにちょうどいいレベルです。
 
もちろん、その大前提として骨のある本を読む習慣を付けさせておくこともお忘れなく!

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA