「子どもの速読」の基本

基本的に、子どもに速読は不要。
もし、速読を学ばせるなら慎重に!

 
子ども速読講座を運営している人間が言うのもなんですが、子どもに速読を指導する上で、このことは肝に銘じておかなければなりません。

子どもにとっての「読書」とは何か?

大人が速読を学ぶ理由は明確です。
 
「情報取得の効率を上げるため」── ずばり、これに尽きます。
 
そして、その前提は「読書そのものが目的ではなく、何かを達成するための手段である」ということ
 
だから、「読書そのものが目的」となるストーリーを楽しむとか、著者の世界観を楽しむとか、そんな読書では効率を求めることは、あまりありません。
 
しかし、なのです。
 
子どもにとって、「読書が何かの手段」である状況は、それほど多くなく、「本を読む」という行為自体が目的となることの方が多いのです。
 
「世界を広げる」とか、「読書力を高める」とか、「言葉の響きやリズムを味わう」とか・・・そんな教育的な意味も含めて。
 
読書そのものが目的なのに、そこに効率を求める意味はありません。
 
また、教育的な視点から見ても、人の成長に効率を持ち込むことはきわめてナンセンスです。

「受験」に速読は必要か?

受験では、確かに「読む作業」は手段。効率を求めても悪くない場面ですね。
 
しかし、それが真実だとしても、「この子は、テストの問題を解くのに時間がかかるから速読をマスターさせよう」というのは早計です。
 
テストを解くのに時間がかかるとしたら、それは単に勉強不足。「じっくり考えて解けば正解できる」のは勉強量が足りないと考えるべきなのです。
 
学習は、正確かつスピーディーにこなせるようになるまで反復練習をおこなうのが基本と考えなければなりません。
そして、そこにいたる勉強法を工夫すれば、今までの勉強時間と同じか、それ以下の時間で、十分にそのレベルを達成することが可能です。
 
そのことを十分に理解した上で、Uプロセス学習理論のUのカーブを下るプロセスで速読を活用することは、とても価値があることです。

子どもに速読を学ばせる上で気をつけるべきこと

成長のただ中にいる子どもにとって必要なことは、丁寧に文章を読み解くことであったり、作者と対話をしながら読み進めることであったりと読書のプロセスそのものを、十分に体験することです。
 
価値ある読書を積み上げることで「読書力・読解力」が高まります。
 
そうすると、自然と読書スピードは上がっていくもの。
 
ベースの能力が高まっていないのに、無理をしてスピードだけを上げてしまえば、読み方が雑になったり、表面的に言葉をなぞるだけで読んだことにしてしまったりと、弊害の方が大きくなります。
 
私の元に寄せられた相談でも、「速読を学ばせたら国語と算数の成績が下がった」というような声が複数ありました。
 
もし、速読を学ばせたいとお考えなら、熟読玩味し文章を味わう読書や、読解力を高めるトレーニングなども十分におこなうことをお忘れなく!

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