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女子から数学・理科の能力を奪っているのは誰か?

四方山話・コラム

昨年、小保方さんが注目を集めることで、一時流行後的に語られた「リケジョ」。
 
なぜリケジョが注目を集めたかといえば、理系の職に就く女性が、男性と比べて圧倒的に少ないからに他なりません。

最新のテクノロジーなどに関するニュースを配信しているTechCrunch Japanに、興味深い記事が掲載されました。

女性の理数系嫌い、苦手意識は10歳前後までに作られるのだというのです。

ことのばのブログでも経済協力開発機構(OECD)事務次長マリ・キヴィニエミ氏の言葉を引用しつつご紹介しました。

15歳時点では女子の方が成績は優秀だ。だが大多数の国・地域において数学は女子が男子より劣っていた。OECD平均で約10点の差がある。日本は特に得点差が大きい。
(中略)
その一つは『女子は理系に向かない』とする思い込み。教師や親がこう考えて接しているために、本当は能力はあるのに女子は理系科目に自信が持てず、それが成績の低下につながっている。
──日経新聞(2015.04.11)より

この女子の理数嫌いは子どもの頃に作られ、結果として女性がSTEM(科学・テクノロジー・工学・数学)系の職に就く機会を奪っていると、OECDのレポートでは指摘しています。
 
 
別に誰がどんな科目を苦手に思っていても問題はありません。
 
しかし、それがジェンダーに関わり、社会的・文化的に特定の人達から能力を奪っているというのであれば、話は別。

女子の理系嫌いを、私たち大人が無意識、社会的に創り出しているとしたら!
 
やはり私たち大人の責任として、変えていかなければなりませんね。
 
これについて、TechCrunch Japanにの記事では教育者が考えるべきことを3点挙げています。

  • 女子は理数系の内容について、複雑、面倒といった否定的な印象を植え付けられがち。理数系の仕事では、実はコミュニケーションスキルが重要であり、女性の方が理数系職に向いているといった肯定的な情報を強調し、与え続ける。
  • 教育者が子どもの限界を固定的に考えると、それが子どもの限界を作ってしまう。苦手なものを乗り越えるための、自己の成長を信じる成長的マインドセットを与え続ける。
  • 理数系の複雑さにフォーカスせず、それがいかに実生活を豊かにしているかという応用面を積極的に伝える。

 
この3つの指摘は、その子の限界を決めているのは親と教育者であり、そこが変われば子どもの能力を適切に聞き出すことができるということを、私たちに教えてくれています。
 
「女の子だから仕方がない」
「私の子だから仕方がない」
 
そういう大人の思い込みが子どもの限界を奪っているとしたら、それはとても残念なことです。
本人にとっても、社会にとっても、その、実は優秀な貴重なリソースを活かせずに終わらせてしまうことになるんですから!
 
親もそうですが、子どもの教育に携わる人達は、常に「この子は素晴らしいリソースを秘めている」ことを確信して、その可能性の引き出し方を研究、工夫していかなければなりませんね。(^^*

ネットによる自主学習システムを提供している「すらら」ネットさんのビッグデータ解析によって、次のことがわかったそうです。
・男子よりも女子のほうが、トータルの学習時間は長い。
・男子は少しずつコツコツと学習を進める傾向があるのに対して、女子は特に数学を最後にまとめて勉強する一夜漬け的な傾向がある
それじゃ理数系の点数が伸びないのも仕方がないな、という傾向です。
問題は、その「数学を後回しにする」原因が、どうやって作られたかってことですね。

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