小学校の中学年、どんな本を読ませる?

今日は、息子が通う小学校の読み聞かせの日でした。

小学校3年生ともなると、だんだん斜に構えたような態度を取る子どもも増えてきます。

クラスによっては、あからさまに「興味ねーよ」という態度を取る男の子が出てくるものです。

読み聞かせをする時には、読み手の技量と、ひねりを利かせた選書で、子どもたちの心をぐいっと惹きつけなければなりません。

選書にひねりを利かせる

真っ向勝負で「良い本」を選書するのは、確かに理想です。

ですが、読み聞かせがいつもそんな本だと、子どもたち、とりわけ本に興味を持たない子どもたちの心は離れていきそうです。

そこで、今年度、「ひねり」系の本として選書してみました。
その中で、実際に受けが良かったのがこちらの本。

『りょうりを してはいけない なべ』

りょうりを してはいけない なべ

まずはこちら。シゲタワールド全開のおもしろ絵本。
子どもたちの意表を突くオモシロ展開に、斜に構えていた男の子たちも、
徐々に引き込まれていきます。

『おかしなゆき ふしぎなこおり』

おかしなゆき ふしぎなこおり

ある意味、正攻法といえば、いえるかも知れません。科学系の本。
九州に住んでいたら絶対に出会うことのない風景に、子どもたちは興味津々です。
読む時には、いちいち、写真にツッコミを入れていきました。

『うどんのうーやん』

うどんのうーやん

これまたシュールというか、突拍子もないというか…。
うどんが主人公で、しかも関西弁ということで、子どもたちの食らいつきは抜群です!

内容+朗読の技量で聞かせる!

とはいえ、毎度、シュール系、オモシロ系ばかりを読むのもどうよ?と思うわけです。

私は、教科書に登場する作者の作品から、展開に緩急があり、また「どうなるんだろう?」という興味と想像をかき立てる本、描写が美しい本を選んでみました。

ちゃんと朗読の練習を十分にして、子どもたちに飽きさせないように最大限の準備をして…。

■『ごんぎつね』の新美南吉作品

『かげ』

かげ

暗く重苦しいくらいの雰囲気を、声色とスピードの緩急で表現しながら…。
エンディングが意外な終わり方をしますので、最後の声のトーンも一工夫…ですね。

『赤いろうそく』

赤いろうそく

超短編作品ですが、動物たちの騒動がとてもコミカルに描かれています。
大げさなくらいに抑揚をつけて読むといいですね。

『木の祭り』

木の祭り

絵がきれいな絵本。
1ページあたりの話が長いので、飽きさせないだけの
朗読力が試されます…。はい。試されました。

■『もちもちの木』の斎藤隆介作品

『天の笛』

天の笛

話の展開が非常にシリアスで、「どうなるの?」と妄想をかきたてられます。
かなり大胆に緩急と抑揚をつけました。
シリアスな展開のところは低い声で、かなり早い口調で…。
この作品だけで10分くらいかかりますが、子どもたちはどんどん引き込まれます…

家庭での読書にも一工夫を!

ただ「本を読もう!」とかけ声だけかけても、子どもは動きません。

その子のレベルに応じてというのが基本ですが、あの手この手を弄さねば!

科学、オモシロ、名作、文学、ラノベ、漫画…とにかく、子どもが飽きずに楽しく「今日は何を読もう?」と思えるような工夫をしたいものです。

そのためには、やはり親子で図書館や大型書店にいって「本を選ぶ」ところから楽しみたいところですよね。

来年度も読み聞かせボランティアを続ける予定ですが、さらに選書に工夫をして、飽きさせない10分間を作りたいと思っています。

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この記事を書いた人

フォーカス・リーディング主宰者

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