あなたが学んだやり方では、子どもは伸びません!「指導者よ、もっと学習者になれ!」

塾や専門学校の先生方の指導をし始めて数年。
学習教室を開いて半年。
中学生の継続的な指導をして3ヶ月。
 
いろいろ気づくことがあったので、整理しながらシェアしたいと思います。
細々としたことはたくさんあるのですが、とりあえず4つ。
 
どちらかというと学校や塾の先生方、保護者の皆さん向けへの提言といったテイストですね。

1.「本当に成績が伸びる」のには2段階ある

私の指導は「学習法」がメイン。基本的に3回くらい指導したらたいていの子は、それだけで成績が大幅に上がります。
一般の学習塾でも、それまで勉強していなかった子に「ちゃんと勉強させる」ことに成功すれば、やはり成績は簡単に上がります。
 
間違った勉強のやり方をしてきた子に、正しい勉強法を指導すると伸びる。
今まで勉強してこなかった子に、ちゃんと分かりながら集中して勉強させれば伸びる。
すごく当たり前の話です。
 
ただ、本当の意味での学力アップには2段階目の伸びが必要。
そこから本当に「目指すレベル」に引き上げるには、3ヶ月以上かかります。
 
これには2つの理由があります。

1.ベースとなる読解力、語彙力などのベースアップが必要

あるレベル以上を目指そうとすると、どうしても「語彙力」「思考力」「読解力」といったベースの部分が関わってきます。
その部分をどうケアしていくのか、「底上げ」的な学習と、実践的な学習を並行して取り組ませるのかが、とても重要になります。
そして、そこはやはり3-6ヶ月(もしくはそれ以上)かかるものと考えなければなりませんね。

2.大枠が間違っていなくても、「最後の詰め」の部分に課題が残る

それなりにやっているはずなのに、「ちょっとしたやり方」の部分で詰めの甘さが出てしまい、伸び悩むことがあります。
これについては、前に記事にしたとおりですので、よかったらどうぞ。


これは次の2に関わる問題でもあります。

2.根本的な問題の解消には「観察」が必要

がんばっているのに成績が伸びない子を伸ばすために、まず必要なのは「観察(モニタリング)」です。
 
成長には3つのフィードバックが必要でして…
3feedback
 
このうち「(2)期待と結果のギャップ」は、一応、学習者本人だけでも分かります。
もちろん、細かな分析の方法は指導してやる必要がありますが。
 
一見「自分(子ども)の問題」に見える「(1)迷い・手応え」も、指導者が声をその規準を示してやらないと、できない子は「自分のできていない感覚」に気づかないものです。いわゆる「メタ認識」と呼ばれるものですね。
 
ということは、「(3)指導者の観察」という部分が、子どもの学習指導においては非常に重要な要素になるのです。
観察の対象は「テストの結果」と「学習のプロセス」の2つ。

観察の対象1:テストの結果

テストの結果と言っても「点数」ではありません。
かといって、最近、中学校のテストで流行の「意欲・感心」「思考」「技能・表現」「知識・理解」といった、教育の型通りの観点別の分析でもありません。
どの問題を、どういうふうに間違えたのか、どのレベルまで分かっていて、どこから分かっていないのか。そういう分析です。

観察の対象2:学習のプロセス

一見同じ作業をしているように見えても、微妙にずれたことをしている子はいるものです。
やり方がずれているというより、フォーカス(意識)がズレているとか。
 
そして、そのズレが「能力」に関わることもあります。
そもそも「そのやり方」が効果的といえない子もいるわけでして。
これも観察することでしか突破口は見えてきません。

3.「もっといい勉強法」が必ずどこかにある

私は高校教師時代から「もっと楽に勉強できる方法があるはず!」と考えて、あれこれ探求してきました。
探求と言っても、学者や先達が研究・実践していることを調べるだけなんですが。
 
実際、調べてみると、僕らはどれだけ無駄な勉強をさせられてきたんだろうという気分になるわけですよ。(苦笑)
 
学習法に「魔法」はないけど、努力が無駄にならない「確かな学習法」は必ずあります。
 
やってできないのであれば「死ぬ気でやればできる」みたいな無責任なアドバイスに逃げず、ちゃんとエビデンスのある効果的な学習法を採用すべきです。
 
1つ、私たち教育者が大前提として頭に置いておくべきことは、「私たちがやらされてきた勉強は、思いの外非効率で、効果的ではない」という事実です。

4.先生は、もっともっと謙虚に学ばないとダメだ!

 
子ども達の勉強の様子を観察していると、いろいろなことに気づきます。
それは「もっと学習法を工夫する余地がある」ことを教えてくれるんです。
 
大前提は「今の自分の指導の方法は効果的とは言えないのかも知れない」ということ。
竿だけ屋じゃないんだから、自分が教わってきた方法、あなたなりにがんばってきた方法をそのままやっていいわけがありません。
 
上に3つのフィードバックの話を書きました。
指導者自身も同じです。指導のプロセスの手応え、生徒の反応を見極め、生徒のテストの結果から学ぶこと。
 
その上で自分よりもレベルの高い人、先進的な研究・実践をしている人からアドバイスを受けなければ改善はままなりません。
「勉強法」の本だって腐るほどに出版されています。学習法の学術的研究も日進月歩です。
それらがすべて実用的というわけでもありませんし、ストレートに指導に役立つかどうかは分かりません。
それでも、学ぶことで自分の指導法を改善するヒント以上のものが必ず手に入ります。
 
 
子どもの未来を創る先生方、保護者のみなさん!
 
子どもの成績が上がらないとしたら、それは100%指導者の責任です。
「もっとこの子は能力が高いはずだ。それを引き出せてないのは自分の責任!」と考えましょう。
だからこそ、もっと学びましょう!

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