学力テスト「上位と下位の差、縮まる」のココが素敵!ココが残念! | 子ども速読&学習法指導による自律学習支援教室「ことのば」 | 子ども速読&学習法指導による自律学習支援教室「ことのば」

学力テスト「上位と下位の差、縮まる」のココが素敵!ココが残念!

四方山話・コラム

文科省が実施した2016年度全国学力・学習状況調査の結果と分析が公表されました。
 
前回、最下位だった沖縄が奮起し、小学6年生では全国13位に。(中学3年生は最下位でしたが…)
 
総論として今回注目すべきは「下位県の成績が向上して、地域格差が縮小した」ってことでしょうね。

下位県の成績アップの秘密

その要因はおよそ次の2つと分析されているそうですよ。

1.上位県の取り組み(ノウハウ)の共有

一時期「秋田式ノート」なるものが話題を集めましたが、これもそう。
高知県などは、苦手分野の分析を徹底的におこない、成績優秀な福井県に教師を派遣して指導力改善に取り組んだそうです。
 
ちなみに、福井県の中学校では一人の先生が複数の学年を受け持つ「タテ持ち」という独自の制度があるんだとか。
他にも通知表を保護者にすべて手渡しするとか、いろいろ工夫がなされているんだとか!
 
こういうノウハウが浸透し、それぞれの県が独自に工夫し、さらにそれを共有できるようになるといいですね!

2.県独自のテストを実施

全国学力テストが中3と小6ということで、その前の年に県独自のテストを中2と小5に受けさせるんだそうです。
38都府県・15都市が実施したとのこと。
 
これが単に「テストに慣れさせる」ということであれば無意味ですが、常々書いているとおり、テストの結果は「教師への重要なフィードバック」ですからね。
 
実際、これとセットで「教師の研修」がしっかりとされた県の成績が伸びているようです!
これは素敵!

ちょっと素敵なもろもろ

今回のテストでは、「児童生徒の経済的な状況」と「学校の取組み」と「学力」の関係をみるために、就学援助率(※)、学校質問紙調査項目、学力の3つを分析する「三重クロス分析」が初めて行われたとのこと。
※就学援助率=義務教育に対する金銭面の援助。全国平均で約15%。
 
要するに「学力に影響がある生活上のあれこれを調査する!」ということですね。(^^)
 
その結果、分かったのは…

児童生徒は、自らが設定する課題や教員から設定される課題を理解して授業に取り組むことができている」などの項目で、「その通りだと思う」と回答した学校は、就学援助率にかかわらず各教科で平均正答率が高かった。

また、「熱意を持って勉強している」「授業中の私語が少なく、落ち着いている」と、学習規律の項目で肯定的な回答をした学校の方が、就学援助率にかかわらず各教科の平均正答率が高い傾向にあった。

※以上、出典は「ReseMom(リセマム)

前に紹介したとおり、経済格差はそのまま学力格差につながりやすいものなのですが、少なくとも小中学校段階では「意欲・態度」を育む教育が出来ていれば、それを乗り越えられることが判明したわけです。
 
これは素晴らしい知見ですね!

ちょっと残念なもろもろ

その一方で残念な結果も…

過去問対策をおこなう学校も・・・

大阪府は今春の入試で、内申点の中学校間格差を調整するために、この学力テストの結果を利用したんだそうで。
同じ「オール4」でも、中学校によって学力に差はでますからね。その調整点を学力テストの結果でおこなった、と。
 
そしたら中学校としては当然、学力テストの結果を必要以上に重視しますわな。
それで過去問対策をかなりやったらしい、と。(^^;
 
そこまでひどい話じゃなくても、点数で順位が出るとなると、担当者は本来の目的や意義を忘れて、必死になってしまうんでしょうね。
これはちょっと残念な話です。

思考力を問う国語問題、記述式の算数・数学問題は弱いまま

全体として成績向上基調なのですが、「根拠を明確にして、考えを具体的に書く」とか「数学的な情報が盛り込まれた文章を読んで理由を説明したり、証明したりする」といったことには課題が残っているとのこと。
 
このあたりは2020年の入試改革・学習指導要領改訂の中核となる部分ですからね。
まだまだ先生達の脳みそ改革、意識改革、授業改革は発展途上で「これから!」のようです。

福岡県は…orz

福岡県は長らく「全国平均前後(もしくは下)」で低迷しているわけですが、今回も小学生が全国30位、中学生が37位という結果。
 
前にも書きましたが、高校の大学進学実績でみると全国トップレベルなんです。
 
さて、何が問題なのか…県の教育委員会の先生方、現場の先生方は、ぜひ丁寧に分析結果を読み込んで、子ども達の未来のために奮起していただきたいと思います!
 
 
今回のニュースは、確かに残念な部分は残っているものの、これからの教育が良い方向に進むのではないかと予感させられるものでもあります。
 
ことのばも、引き続き小中学校の学力調査や指導要領、そしてもちろん目の前の子ども達の様子を観察、分析しながら、よりよい教育作りに貢献できるよう精進していきたいと思います。(^^)

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA