高校受験の準備はいつから始めたらいい?

中学2年生の2学期くらいになると、親御さんは「そろそろ受験対策なんかも始めないとまずいんじゃないかしら?」という気分になるらしく、しきりに子どもにプレッシャーをかけ始めます。
 
プレッシャーをかけるのはNGですが、受験を意識する時期としては適正です。
ひとまず「中2の2学期末考査1ヶ月前から受験体制を整えよう」が、勉強面だけに限った話としての、ここでの結論です。
 
ただ、そう単純な話ではありませんので、もう少し丁寧に解説をしてみましょう。

どういうふうに「受験体制」を整えていくか

考査の試験勉強を始める時期について書いた記事でも触れたのですが、福岡県の場合ですと、中学3年生の内申点が学力検査(入試)の大きな要素になります。
ということは、中3の定期考査で最高の成績を上げられる体制が、まず必要。

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今まで何となくだらだらしていた子でも、そういうリアルな話があると「そっか、ちょっと真剣にやってみようか」となります。
 
なので、親子でそのことをまず確認しましょう。
「…ということらしいよ。だから頑張ってみない?」と持ちかけるだけでOk。というか、それでプレッシャーをかけたら、子どもの戦意喪失間違いなしですから。
 
親子の受験体制作りのスタートラインは、こういう「現実を見る」ところから始めるのが理想ですね。
というか、私が中学校の進路指導主事をしていた時も、3年生の学年集会でまずその話をしたものです。
「受験はこれからだぜ、おーっ!」みたいなノリで。(笑)

中2の夏頃から「高校でやりたいこと」をイメージさせておく

とはいえ、何事にも順序というものがあります。
 
当人に「この高校に行きたい」とか「高校でこういうことをやりたい」という意識が生まれてこないと、自分から勉強をするようになりません。無理矢理やらされても集中力も、成果も上がりません。
 
なので、少しずつ
中学校を卒業して、高校でどんな生活をしたいと思っているのか。
あるいは、社会に出てどんなことをしてみたいと思っているのか。
そんなことを考えるように仕向けていきましょう。
 
本当はこういう会話を小学校時代から、自然と食卓の会話として積み重ねておきたいところなんですけどね!
 
ともあれ、そういう助走期間があって初めて、「どの高校行きたい?」という問いかけが可能になります。

「この高校に入って××をしたい」が見えたら走り出せる!

ずいぶん前の話ですが、中2の3学期、学年末考査が終わった頃に親御さんに連れられてきた少年がいました。
親御さんいわく「この期に及んで、行きたい高校もはっきりせず、だらだら遊んでばかりなんです。」と。
春休みで何とか受験に向かう体制を作って欲しい、と。
 
そこでまず、1時間かけてヒアリング。
 
ゆっくり中学校生活のこと、家庭での過ごし方などを聞いていくと…。
 
なんだ! やりたいことあるんじゃん!
 
いや、本人は自分で分かっていたんですよ。
ただ、あまりにも親がうるさいから反発していただけで。
(あと、学校の先生とも関係がよくなかったようですが…)
 
その子は音楽をやっていたのですが、この楽器を続けていくから高校はあそこに入って部活は…そんなところまで、ぼんやりと見えていたんです。
 
でも、高校で終わりじゃないよね? 高校でどういう生活が送れたらいい?
その道の一流の人たちは、高校卒業してどういう進路を選ぶのかな?
 
そこまで想像が及ぶと、「では、今、自分は何をしなければならないか」なんてことは、自動的に見えてきますし、それは誰かがうるさくいう必要がまったくないことなんです。
 
むしろ、親のコゴトは妨害でしかない。
 
後は、上述のように「内申点はね…」という現実を伝えて、本気に火を付けるだけでいい。
 
実際、その子もそこから順調に勉強を開始し、いきなり1日何時間も勉強できるように変身してしまいました。

手始めに定期考査で「真剣!学習体験」を

上で紹介した記事で詳しく書いていますので、詳細は割愛しますが、いきなり受験勉強に取り組むのではなく、まずは範囲も狭く、期間も短い定期考査で「勉強のコツ」をつかませましょう。

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スタートは早いほうがいい。遅くとも中2の2学期末考査からガツンと。
 
勉強って、やったらすぐに成果が出るとは限りません。必死でやったとしても、やり方がまずいとか、詰めが甘いとか、いろいろ問題が残ります。
そういう反省材料を踏まえて、やり方を微調整していかなければなりません。
そういう微調整を経て「自分なりの勉強法」を確立していく必要があるんですね。
 
可能なら中2の2学期中間考査から。
遅くとも中2の3学期学年末考査までには。
 
やればできるという体験を積めれば、自然と受験勉強をこなしていく自信もついてきます。
 
「高校に入って××やるぞ!」という目標も見えて、そこに立ち向かう自信ができれば、受験なんて何も怖いものではなくなってしまいます!

親の「高校受験の準備」は小学校時代にスタートしよう!

ここまで「中2の2学期から」と散々書いてきましたが、それは当の本人のこと。
 
親としてはもっともっと深謀遠慮、長期スパンで考えておかなければなりません。
 
例えば「高校で何やりたい?」と、自然な会話ができるような親子関係をどう作っておくか、とか。
 
口うるさく勉強のことを言わなくても、自然体で勉強しよう、分からないところを何とかしたいと思わせる文化をどう作るか、とか。

小学校と中学校の勉強は「まるで違う」ように見えるだけ!

よく言われるんですよ。
「小学校までの勉強とやり方もレベルもまるで違う」って。
  
小学校までの勉強と中学、
高校の勉強はまったく同じです。

 
ただ、当たり前ですが高度になります。
 
そして、ありがたいことに定期考査というチェックポイントがたくさんあります。
しかも、学年順位とか偏差値なんてもので、今まで見ようとしていなかった相対的位置(学力)が目の前に突きつけられることになります。
 
さらに、大きな目標として高校入試が、ほぼ全員の前に立ち現れます。
 
ただそれだけの話なんです。

小学校時代に「当たり前」をちゃんとこなす

小学校時代にもテストはあります。
ただ「相対評価」が出なかっただけで。
見ないふりで済んだだけなんですね。
 
このときに、中学校でも通用するような「当たり前」の勉強をちゃんと積み上げていかせたいところです。

  • 「ちゃんと、ここまでの勉強が分かっているのか」をテストでチェックし、課題を積み残さないように注意する。
  • 「とりあえず、やることやりました」ではなく、「ちゃんと分かるまでやり抜く」姿勢を持たせる。
  • テストの点数を「終わったこと」の成果としてではなく、「自分のやり方、やったことをチェックする材料」としてとらえて、復習する姿勢を持たせる。
  • 「分からないことが分かるって楽しい!」と思えるような思考の文化を育む。
  • 「何のために勉強ってするものなの?」という疑問に対して、未来につながる「答え」を親子で共有する。

こんなことを「当たり前」にできていれば、中学校に入って愕然とせずにすむはずですよね。

親として、さらにもう1つ、深刻な未来に対する備えを!

もう1つ。
 
高校教師時代に三者面談をしていて、何がつらかったかって「経済的な事情で断念」というのが、なんともつらかった。
 
別に親が悪いわけではないし、大学に行くことがすべてじゃないし、、、
 
でも、本当は県外の国立大学に行きたい学部があるのに、「家から通えるところで」って条件が加わるとね。東京在住者なら「近いので東大へ」とかいう話も含めて、自宅からの通学圏内で大学が選び放題です。
 
地方だと、、、。
 
もし、親として「大学くらいは行かせたい」とお考えなら、資金は十分に用意しておいてくださいね。
 
昔のように「大学を出れば正社員として勤務して…」が通用しないわけですから、奨学金は可能な限り避けたいところです。
 
うちの妻もようやく払い終わりましたよ。ここ最近。20年くらいのローン?
莫大な借金を、社会人1年生から背負わせるのは、こんな時代にはね…。
 
ちょうど、私の友人で家計資産管理のプロフェッショナル、中村さんがタイムリーな良記事を書いていましたので、ぜひ興味がある方はこちらもご一読ください。

[blogcard url=”http://ameblo.jp/n109kaz1/entry-12093764901.html”]
[blogcard url=”http://ameblo.jp/n109kaz1/entry-12094157027.html”]

記事にも出てきますが、中村さん、子ども2人の「ダブル受験」を終えたばかり。
そのためにどう資産を設計してきたかということも解説していらっしゃいます。
 
 
 
ということで、受験対策はお早めにどうぞ。(^^*♪

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この記事を書いた人

フォーカス・リーディング主宰者

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